泣いても笑っても日日是好日

人生は一期一会の連続。平凡な毎日でも、泣いても笑っても…

あなたならどうする?…要介護者の誤嚥性肺炎の危険とお菓子

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先週の差し入れのお菓子。果物も、持っていきます。

 

 

今日は、このブログによく登場する介護施設にいる父のお話です。

父は、90歳を超えており、要介護4です。

脳出血で倒れて以来、左半身が麻痺しております。

 

そして、最近、長時間車いすに座ることは、体力的にだんだんしんどくなって、横になっている時間が増えてきました。

 

そんなある日、介護施設のスタッフから、

「お話があるのですが…」

と言われました。

 

話と言うのは、父の楽しみにしているお菓子の件でした。

 

好き嫌いの多い父は、体が不自由になって以来、私の持っていく果物や、お菓子を食べることが大きな楽しみとなっていました。

 

そりゃ、そうでしょう。

父の好みばかり、差し入れていますから。(笑)

 

そして、私がいない時にも、介護士さんに、そのお菓子を食べさせてもらったりしていました。

 

そんな中での、スタッフさんからのお話。

 

「皆さんにお話ししているのですが…」

「……」

「お部屋でお菓子を食べたいと入居者さんがねだる時、スタッフが、そのままお菓子を食べさせてあげる人と、駄目です、と言う人がいて、統一がとれていません。」

「そうなのですね…」

「この度、対応を統一しようと思いまして。」

 

具体的には、入居者さんには、心穏やかに満足して毎日を送ってほしい。

しかしながら、スタッフの目の届かないお部屋で、お菓子を食べさせると、誤嚥の危険性もある。

(お菓子を食べ終わるまでスタッフさんが、入居者の個室でご一緒してくださるわけではありません。)

ついては、スタッフの目が届かないところで、お菓子を食べさせるか、食堂にいる時に限ってお菓子を食べさせるか、家族で決めてほしい…

と言われました。

部屋で食べさせてもいいなら、家族から一筆書いてほしいと。

 

確かに父も弱ってきているので、誤嚥の可能性は年々増えてきています。

しかし、だからと言って、その都度、食堂でお菓子を食べるのもねぇ。

いちいち車いすに乗って行かなければいけないし、

(車いすに乗るのも大変しんどい行為です)

また、お菓子を食べるためにわざわざ

車いすに乗せて、食堂に連れて行って。」

と、頼むことは父にはできない相談だなと思いました。

 

が、取り合えず家に持ち帰って、兄妹で相談のうえ、お返事することに。

 

兄妹で出した結論は、やはり私が考えた通り。

 

 

お菓子の楽しみは奪えない。

が、食堂にいちいち連れて行っていただくのも、父は面倒くさがるだろう。

だから、お部屋で、お菓子を食べてもいい事にしていただこう。

 

但し…

飴だけは、部屋で食べないように。

 

少しは、好き嫌いがなくなってくれるといいのですけれどねぇ。

私もお菓子をよく食べますが、私以上だもの。

 

 

 それにしても、体の機能が弱るという事は、日頃の楽しみがダイレクトに命の危険にかかわってくることもあるのだと思うと、なんだか考えさせられた出来事でもありました。

 

父に長生きしてもらいたいのは言うまでもありません。

 

しかし、長生きしてもらうためには、何かしら、楽しみも奪うこともある。

その、楽しみを奪ってまで、本人は前向きに長生きしたいと思うかどうか。

 

そこら辺を調整しながら、毎日を過ごして貰うことになるのですね。

 

 

後日、個人のお部屋でもお菓子を食べさせていただきたいと、一筆書いたのは言うまでもありません。

 

因みに、父は自主的に、大好きなグミも食べないことにしたとのこと。

差し入れたグミを、そのまま持って帰りました。

 

 

 

今日も…日日是好日

 

 

p.s.

 

この記事は、ゴールデンウイークの前に書いていた記事で、この度、コロナの急増で、またまた面会が出来なくなってしまいました。

 

面会も父の楽しみのひとつ。

 

はやく、コロナが下火になることを、願うばかりです。