今週のお題「大切な人へ」
私の大切な人。
家族や兄弟みんな大切なのだけれど、今日はその中で父について書きます。
私の父は昭和一桁生まれで、小さな会社の社長をしていました。
小さい頃は亭主関白で、厳しい父の事を苦手に思っていました。
私は母ととても仲良しだったので、父母が喧嘩した時はいつも母の味方をしていました。
母は体が弱かったので、夫が福岡に転勤した時に同居しました。
怖い父とも一緒に住むことになり、一抹の不安がありました。
確かによく喧嘩をしながら、毎日どうにか過ごしていました。
しかし、父は一方でアレルギーの酷かった私の娘を大変可愛がってくれました。
娘も心に響くものがあるのでしょう。
私達兄妹が怖がっている父を、
「おじいちゃんおばあちゃん達の中で一番好き。」
と言うのですから。
そんな父への見方が変わったのが母が亡くなってからでした。
母が亡くなってからは、必然的に一緒に生活していく上で色んな事を喋らざるを得なくなりました。
こういう事から、父と私の距離はどんどん縮まっていったのです。
よくよく考えると、母が生きていた時は母とばかり喋りあまり父と喋らなかったので、父という人間をあまり理解していませんでした。
どうして今まで父と接することを避けていたんだろう。
思えば私が小学生の時、金魚を飼いたいと言ったら、何匹も金魚を買ってきてくれました。
受験の時は、どんなに仕事で遅く帰ってきても、酔っぱらって帰ってきても、勉強している私の部屋を覗いて
「頑張れよ。」
と激励してくれました。
思い出になると、思い出すのは優しかった思い出ばかり。
他の思い出は淘汰されたみたいです。
今父は脳出血で倒れ、寝たきりで施設で暮らしています。
お父さん、今までありがとう。
これからもよろしくね。
今度行く時も、お父さんの好きな果物をいっぱい持っていくからね。
チョコレートもね。
家の金魚は元気だよ。
お父さんが頑張っていた植木の手入れもしっかりしているから安心してね。
また、一杯お喋りしようね。
今日も…日日是好日。