先日を買い物に行っていた時のお話です。
自転車に乗って買い物に行っていると、とある銀行の階段におばあさんが座っていて、そのそばに60代ぐらいの女性がいました。
何をしているのだろう?
と、なんとなく気になって自転車に乗ったまま近づいてみたら、どうもおばあさんが階段でこけたらしくて、それを気遣ってその女性が何かお手伝いをしようと、傍にいたのです。
私は、ちょうどその階段を降りた正面の歩道で、自転車に乗ったままその様子を見ていました。
すぐに、
「私もお手伝いしましょうか。」
と声をかければいいのですが、歩道に自転車を置きっぱなしにすることもできず、どうしたらいいか躊躇していました。
その女性はおばあさんに、
「タクシーを呼ぶから一旦家に帰ったらいかがですか。」
と、言いますが、おばあさんは、歩くことがままならないのに、
「お買い物をして帰る!!」
と言い張ります。
その女性は、
「その足では、お買い物にはいけないですよ。」
と諭しています。
ここまで見て、このおばあさんは、
この女性の手に負えないな、
と思い、幸いにもすぐ近くに銀行の自転車置き場があったので、腰の重い私は、急いでそこに自転車を置いて、遅ればせながら
「私も、お手伝いしましょう。」
と言って、2人でおばあさんを左右から支え、まずは銀行のソファーにおばあさんを座らせました。
私が声をかけたのと同時に、もう1人手助けの人が来たので、その方におばあさんの荷物を持ってもらいました。
その後は、銀行の人に来ていただいて、
「直接銀行に用はないのだけれど、かくかくしかじかで、こういうを方を座らせていただいています。」
というと、銀行の人が、
「あとは任せてください。」
と言ってくださったので、私達はその場から去ることにしました。
この後、私はお買い物をしながら、その一連の出来事を振り返っていました。
結果として、私がしたことと言えば…
銀行のソファーに、おばあさんを座らせたのと、銀行に人を呼びに行った…
たった、それだけのお手伝いでした。
おばあさんが困っている、そして手助けしている女性がいる…
一瞬に見て取れたのですが、
「お手伝いしましょうか。」
の、最初の1歩…声掛け…がなかなか出ない。
はっきりと意識していた訳ではないけれど、自分が面倒なことに関わらないで済むなら関わりたくないと、考えていたことも否定できません。
つくづく、そんな自分がもどかしくも情けなくもなります。
よくもまあ白々しくも、子どもたちには困ってる人がいたら、率先して手助けしなさいよ、なんて言う事が出来るなぁ。
自分は、そんなことできないくせに。
こういう出来事は、しょっちゅう起こるわけではありません。
だから、日々努力すると言うものではないし…。
こういう事に遭遇した時、さっと適切な行動がとれればいいのですが、なかなか難しい事です。
全く、頭で理解するのと、行動を伴うという事は違う…
こういう理屈は広く言われている事だけれど、まさに体感した出来事でした。
反省はしたけれど次に活かせるかなぁ、無条件にさっと行動できたらいいなぁ…
ただただ、そう思います。
因みに、お買い物の帰りに、何となく気になって、そっと銀行の中をガラス越しに覗いてみたら、もうおばあさんはいませんでした。
とりあえず、ほっとしました。
今日も…日日是好日。時々口実。
p.s.
なんか、今日は、懺悔みたいな話になったけれど…。
次回は楽しいお話を書きたいと思います。