泣いても笑っても日日是好日

人生は一期一会の連続。平凡な毎日でも、泣いても笑っても…

『三国志』…描き方でキャラの印象はがらりと変わる!!

 

今週のお題「読書感想文」

 

f:id:gracedusoleil2525:20200901151458p:plain

荊州古城 (関羽が晩年に守っていた城)  

引用:中国湖北省観光局オフィシャルサイトより

 

 

 

読書感想文…

大人が書く読書感想文は分からないけど、子どもの読書感想文って、大体パターンが決まっていますよね。

 

自分と同じ年頃の主人公のお話を選んだら、以下のように書くといいようです。

 

  1. その物語のあらすじを書く。
  2. 一番心に残ったことを書く。
  3. 主人公の、苦労や逆境話を紹介し、自分がその立場だったらどうするかを書く。
  4. このお話を読んだ後の自分としての、今後の展望を描く。どんな時も、優しい人でいたいです。努力を惜しまない人になりたいです。等々。

 

 

最後に書いた記憶がある読書感想文は、高校の時に吉川英治の『三国志』について。

パターンなんて無視して長々と感想をかいたら、長々とコメントが戻ってきた事を思い出します。

 

本当は大学に入ってからも、レポートでカントの『実践理性批判』の感想を書いておいで、というものがありましたが、2ページ読んだだけでギブアップしました。

あはっ。

 

 

 

 

では、前置きが長かったのですが、簡単な感想を含め、本を紹介したいと思います。

 

それは、さっき名前も出しましたので『三国志』を。

 

一般的によく知られている『三国志』とは、『三国志演義』を指します。

 

中国の魏・呉・蜀(3世紀)の3国の攻防を、後漢末の動乱から描いたもので、蜀を建国した劉備関羽張飛の友情を中心お話が進みます。

愛や恋の話もあります。

作者は不祥。

 

そして、『三国志』といえば、もう一つ…。

それは、正史である『三国志』。

 

これは、魏・呉・蜀の正式な歴史書とされるもので、著者は陳寿

後漢の混乱期から、西晋の統一まで記されています。

(大雑把に中国の歴史は…殷→周→秦→漢→三国→晋…の順に王朝が交代していきます。)

 

邪馬台国卑弥呼の話も、この正史『三国志』の「魏志倭人伝」に載っているんですよ。

 

 

 

いま、私たちが読んでいる『三国志』の話は、この『三国志演義』か、正史『三国志』をベースに物語を繰り広げたものです。

 

 

 

それでは私が読んだ本を3作紹介しますね。

 

1.吉川英治著『三国志

高校入学祝に、買ってもらいました。

ベースは、『三国志演義』なので、とにかく友情あり、恋愛あり、裏切りありと飽きがこないストーリーで、一気に読み終わりました。

 

f:id:gracedusoleil2525:20200901145518j:plain



 

 2.北方謙三著『三国志

これは、正史『三国志』をベースとして、思い切り登場人物に個性を加えたお話でした。

あまりに強い個性の人物ばかり出るので、読み終わったらどっと疲れました。

(写真は、ありません。読み終わった後、ブックオフに売ってしまいました…。)

 

 

3.宮城谷昌光著『三国志

 

ベースは正史『三国志』。

できるだけ、史実と乖離しないようにという、作者の配慮のもとに書かれています。

上記の2人の作家より、はるかにたくさんの人物が登場して、紙に書かないと誰が誰だかさっぱり分からなくなります。

 

しかし、曹操の祖父である曹騰の時代から書き起こし、西晋の統一まで描いているので、中国史と言う意味での流れは分かりやすいです。

感情移入が深くないので、さらっと読めます。

 

f:id:gracedusoleil2525:20200901145503j:plain

 

 

この、3人を読み比べると、劉備関羽曹操諸葛孔明など、印象が全く違います。

 

例えば、曹操

吉川英治の『三国志』では、とにかく悪者だったけど、他の2作では、政治家として優れた人物であるという印象を持ちました。

 

関羽も、吉川英治の『三国志』では劉備がすべて、劉備のためならなんでござれ、という精神のもとに生きていますが、他の2作では自分の信念との違いに葛藤します。

 

 

 

どの作品も、それぞれに味のある文章です。

 

これから、秋の夜長を感じる季節ですね。

 

夜のおともに『三国志』を選んではいかがですか?

 

 

 

 

 

今年は、曹操関羽没後1800年に当たる年だそうです。

 

 

 

 

 

今日も日日是好日

 

 

 

 

アフィリエイト

 

とりあえず、全て第1巻だけ載せています。

 

おまけ