泣いても笑っても日日是好日

人生は一期一会の連続。平凡な毎日でも、泣いても笑っても…

『ミス・サイゴン』…今の時代、あまりにもリアルすぎる!!

 

皆さん、こんにちは。

10月に、久しぶりのお芝居を観てきましたよ!!

劇団四季キャナルシティ劇場がなくなって、半年ぶりでしょうか。

 

見てきたのは 『ミス・サイゴン

 

博多座の公演は、8年ぶりだそうです。

そして、なんと日本では、初演から30周年となったそうです。

ロングランのお芝居なのですね。

 

このお芝居は、いつか見たいみたいと思っていたお芝居でした。

 

でも、土壇場になって、このお芝居を無事に見終えることが出来るだろうかとも、思うようになりました。

 

こんなお話をすると、皆さんは???となりますよね。

 

 

それと言うのも…

 

 

夏休みに、ミュージカル映画で『オペラ座の怪人』を見たのですが、見終わった時、非常に胃が痛くなったのです。

 

この、リアリストの私がですよ!!

フィクションなのにねぇ。

 

歳のせいもあると思いますが、悲劇には耐性が弱くなってきたのではないかと、不安に思っていたところでした。(苦笑)

数年前に劇団四季の『ノートルダムの鐘』を見た時は、涙がぽろぽろ出たけど、胃は痛くならなかったのですよ。

 

そういう不安を抱えながら見た『ミス・サイゴン』は…

やっぱり見てよかった…。

悲しい中にも戦争は絶対悪と認識させられたストーリーでした。

 

 

 

では、さっそく、お芝居のレポートに入りましょう。

 

博多座

久しぶりに足を運びました。

また、来ることが出来るなんて嬉しい!!

 

 

階段も「ミス・サイゴン」一色ですね。

 

私達が見たのは、マチネ。

満員御礼です。

 

 

それでは、ネタバレにならないよう簡単なストーリーを。

 

 

 

ベトナム戦争中のサイゴン

アメリカ兵のクリスとベトナム人のキムは、恋に落ちます。

 

しかし、時代は2人をこのままにしておきません。

 

クリスは戦争が終わると、キムを連れていくことが出来ないまま、アメリカに帰ってしまいます。

 

残されたキムに子どもが生まれ、一人で育てることに。

 

一方、クリスの方は、アメリカでキムを思いながらも、エレンという女性と結婚する。

けれど、キムのことも頭から離れず、妻とともにベトナムを訪問する。

 

キムはクリスが結婚したことを知り悲しむが、クリスに息子を託すため、自分は身を引く決意をする。

 

ざっと、こんなあらすじです。

 

 

作者は、プッチーニのオペラ『蝶々夫人』のストーリーに着想を得たとか。

あぁ、『蝶々夫人』も悲恋ですね…。

蝶々夫人』のストーリーについては、こちらをどうぞ。

 

蝶々夫人 - Wikipedia

 

 

次に、感想を。

 

音声から、造作に至るまで迫力がありました。

さらに、オーケストラピットもあって、音楽でも盛り上がります!!

 

特にクリスとキムが終戦の混乱の中、ヘリコプターでアメリカに脱出しようとする場面は、とても臨場感がありました。

 

そして、キムが結局ヘリコプターに乗ることが出来なくて、ベトナムに残るシーンは見ている方にとてもつらいものがありました。

 

 

 

因みに、博多座は『ミス・サイゴン』のお芝居のために、ヘリコプターを現物の大きさに見せることが出来るように設計されたのですって。

博多座の設計に影響を与えるほどの、有名なお芝居なのですね。

 

 

 

 

話も終盤、ベトナムに、クリスが来ていることを知ったキムがクリスに会いに行こうとした場面。

 

クリスはキムを探しに行って外出中。

(すれ違い…悲劇にはあるあるですね…)

 

そこで、エレンに息子を託そうとするが、断られてしまう。

 

で、クリスが帰ってくる前にピストル自殺をし、息も絶え絶えなところにクリスが戻ってきて、息子のことを頼んで死んでいく。

 

というラストシーンとなるのですが…。

 

 

やはり、もし、キムが冷静な行動が出来ればと、つい考えてしまうのです。

 

例えば…自殺する前にクリスとエレンと三人で今後の話は出来なかったのか。

特に、エレンは、結婚してまだ1年目という設定。

 

話し合う余地は充分にあったと思われるのですが…。

自殺はあまりにも早計な行動…。

(娘曰く、「お母さん、お芝居の世界に常識を持ち込みすぎ」…ですって。)

 

まぁ、キムは、気が動転もしていたのかもしれません。

 

そのようなリアリストの私でも、このお芝居にはブラックユーモアもどきの突っ込みどころはは全くありませんでした。

 

むしろ、最後に、クリスが倒れているキムを抱いてキスをしたところで息を引き取るのですが、そのシーンでは涙が滲んできました。

 

さらに、ベトナム戦争と言う戦争が、結構近い過去に起こったことであったため、枯葉作戦やドクちゃん、ベトちゃん…、そしてあのピューリッツァー賞のあの有名な写真などが、リアルに自分の頭の中によぎりました。

 

安全への逃避

引用:ウイキペディアより

(写真そのものをズバリと載せたかったのですが、引用していいサイトかどうか判断がつかなかったので、オーソドックスにウイキペディアから引用させていただきました。)

 

 

ミス・サイゴン』はフィクションだけど、現実にはこれとほぼ同じ状況の女性が幾人もいたのではないでしょうか。

 

そして…今、リアルにウクライナでも戦争が起きています。

 

戦争は、勝っても負けても悲劇が伴う。

返す返すも、外交で解決しない事へのもどかしさを感じます。

 

 

ところで、今回主役、準主役、その他…キャストが、娘たち指定のラインナップの配役でした。

 

私は、お芝居の通でないのでわからないのですが、お芝居をよく見る人は、配役を見てチケットをゲットするのですね。

(という事は、我が家の娘たちはお芝居の通ということかな?)

 

今回、キムになった人は、昆夏美さん。

 

以前、『レ・ミゼラブル』を見た時、昆夏美さんの演じるエポニーヌの歌声に魅了されました。

(マリウスとコゼットとエポニーヌと3人で歌うシーンがあったのですが、エポニーヌの歌声が、抜群に響くのです。)

 

今度も、期待を裏切ることなく、やはりその歌声に魅せられました。

 

因みに、『ミス・サイゴン』と『レ・ミゼラブル』の俳優さんは相当かぶっているらしい…。

 

 

 

さて、今回は久しぶりに、座って観劇しました。

 

いつも、博多座では立ち見なのだけど、今回はコロナのため、立ち見席は設けられていませんでしたので。

 

席は一番後ろの一番端でしたが、通路と通路の間が4人分の席というという、もう、出入りがしやすい最高の席でした。

 

しかも、最後列だから、高いところで見張らしがいい。

 

以前、博多座のバックステージツアーに行った時に得た知識を最大限に活用しながら見ましたよ。

 

gracedusoleil252525.hatenablog.com

 

今、回転軸が回っているなとか、音声が右から左に流れた(移動をリアルに感じさせるため)とか、実に分かりかったです。

 

 

 

お芝居って、やっぱりいいなぁ。

 

 

それでは、最後に、博多座宣伝の動画を載せますね。

 


www.youtube.com

 

 

お芝居大好き。

アラフィフからの新しい楽しみとなりました。(笑)

 

 

 

今日も…日日是好日